楽器のメンテナンス バイオリンのお手入れ方法 | Reアールイー


楽器のメンテナンス バイオリンのお手入れ方法

ソロでキレイな音色を奏でられることはもちろん、オーケストラでも「花形」としての役割を担うバイオリン。近年では「大人の習い事」としても人気があります。
バイオリンは木製の楽器ですので、乾燥は大敵ですし、日頃のお手入れが欠かせません。今回は、バイオリンに必要なお手入れについて説明しようと思います。

楽器のメンテナンス バイオリンのお手入れ方法

バイオリンの基本的なお手入れ方法


バイオリンには、「演奏後に行うお手入れ」と「必要に応じて行うお手入れ」の2種類があります。

<演奏後に行うお手入れ>
演奏後のお手入れとして「楽器の表面を拭く」というものがあります。楽器の表面に塗ってあるニスを良い状態に保つために、専用のクロスやセーム革で指紋などの皮脂汚れや弓からついてしまった松ヤニを拭き取ります。

<必要に応じて行うお手入れ>
・クリーナーで楽器を磨く
バイオリンは使っていくうちに、日々のお手入れでは取りきれなかった汚れが溜まってきます。汚れが目立ってきたら、弦楽器専用のクリーナーを使用して汚れを取ります。
まずクロスを2枚用意し、1枚目に専用クリーナーを馴染ませ、強くこすらないようにバイオリンの表面を磨いていきます。磨いた後、もう1枚のクロスでから拭きしてクリーナーと汚れを拭き取ってください。
バイオリンを傷つけないために、研磨剤の入っていないクリーナーで行うことをおすすめします。

・コンポジションで糸巻きをすべりやすくさせる
バイオリンは木で造られている楽器ですので、湿気に弱いデメリットがあります。特に梅雨の時期は湿気対策が必要です。
弦の調節を行う糸巻き(ペグ)は、湿気によって回りにくくなることがありますので、そういうときは糸巻き潤滑剤(コンポジション)をペグボックスと接する部分に塗り、すべりやすくしましょう。

弓のお手入れ方法

バイオリンだけでなく、「弓のお手入れ」も忘れてはいけません。基本中の基本として、「毛は弾く時だけ張って、弾かない時は緩める」を心がけてください。
また、演奏後はスティック部分に松ヤニが付着していますので、毛とスティックの間にクロスを入れて拭き取ります。

バイオリンの傷みやすい箇所

バイオリンは「傷みやすい楽器」として知られていますが、中でも弦が最も傷みやすく、演奏会の演奏途中で弦が切れるハプニングも珍しくありません。
弦は消耗品と考えて、定期的に張り替えましょう。使用頻度にもよりますが、半年~1年を目安にしてください。

バイオリンの保管方法

夏は、気温と湿度が高まるため、表面に塗ってあるニスが溶けてしまったり、板がはがれたり、バイオリンが変形してしまうことも。一方、冬は乾燥しすぎてバイオリンが割れてしまう場合があります。
こういったトラブルを避けるためには、温度20~24℃、湿度50%前後くらいの空間で保管しなければなりません。

バイオリンの買取相場

使用していないバイオリンは中古楽器店に買取に出すと良いでしょう。高価で買い取ってもうらうためには、日頃からお手入れを欠かさないこと、適度な温度、湿度で保管することが大切です。