楽器のメンテナンス クラリネットのお手入れ方法 | Reアールイー


楽器のメンテナンス クラリネットのお手入れ方法

クラリネットを持っているけれど、組み立てやお手入れは自己流でやっている…という方もいるかもしれません。楽器はデリケートなものですので、正しい方法でしっかりとメンテナンスする必要があります。
今回は、クラリネットの組み立てや分解、定期的に行うお手入れの方法について説明しようと思います。

楽器のメンテナンス クラリネットのお手入れ方法

クラリネットの分解、組み立て方法、置き方

ここでは、クラリネットの組み立て、分解方法、そして置き方について説明します。

<組み立て方法>
1.下管(キーがたくさんついている管)とベル(一番下の下部が広がっている管)を接続します。

2.1.で組み立てたものに、上管(下の方にキーが集中している管)を接続します。その際にキーの接続部(特にトリルキーと呼ばれる部分)に気をつけ、まっすぐに差し込みます。

3.2.で組み立てたものにバレル(短い円柱の管)を接続します。

4.3.で組み立てたものにマウスピースを接続します。

5.マウスピースにリガチャーと呼ばれる締め金でリードを取り付けます。

なお、音程を合わせる際は、各部の接続部分を数ミリ外すことによって調節することができます。

<分解の仕方>
クラリネットの分解は基本的に<組み立て方法>の逆を行いますが、管を外す際は3~4mmずつ回しながら抜いていくと良いでしょう。
分解した後は、水分を抜き取るなどのお手入れを行わなくてはなりません。

<楽器の置き方>
クラリネットはベルが広がっていますので、ベルが机などからはみ出すように置くと安全です。ベルを机に置いてしまうと、転がりやすくなります。

クラリネットのお手入れ方法

クラリネットは楽器の中でも繊細で、ほんの少し割れた箇所があるだけで安定した音が出せなくなります。再びしっかりとした音を出すためには楽器店での修理が必要ですが、修理代も馬鹿になりません。クラリネットを良い状態で保つためには、こまめにお手入れする必要があります。
クラリネットは、「演奏後」、「週1回」、「月1回」と期間に応じて異なるメンテナンスを行います。

<演奏後のお手入れ>
1.管体の水分を取る
マウスピースはもちろんのこと、管の中にある水分は「クリーニングスワブ(紐のついたクロス)」と呼ばれる専用の布を使って全部拭き取らなければなりません。そうしないと水分で楽器が割れてしまい、音が出なくなってしまいます。

2.タンポの水分を取る
キーの下にある穴「タンポ」には、吹くたびに水が付着してしまいます。そのままにしておくと割れの原因になってしまいますので、クリーニングペーパー(あぶらとり紙で代用している方もいます)と呼ばれる紙を使って一つ一つ拭き取ります。

<週1回のお手入れ>
1.細かい部分の掃除
「トーンホール」と呼ばれる、キーの下にある穴の空いた部分や、キーの間など細かい部分には、使っていく内に汚れが付着していきますので、「トーンホールクリーナー」と呼ばれる細長い掃除用の棒を使ってお手入れしましょう。

2.コルクグリスで接続部分を塗る
クラリネットは組み立て、分解を繰り返していくうちに接続が固くなってしまいますので、滑りをよくするために週1回程度、接続部にコルクグリスを塗っておきます。ただし、塗り過ぎるとコルクが劣化して取れてしまうこともありますので、注意が必要です。

<月1キーオイルの注入
クラリネットのキーは、次第に動きが鈍ってしまいますので、専用の「キーオイル」を使ってなめらかにしておきましょう。

クラリネットが割れる原因と割れないための対処方法

クラリネットは「木管楽器」であり、そのほとんどが「木」で出来ています。そのため、お手入れを怠ると水分で割れてしまうことも。
また、急激な温度変化にも弱いと言われています。割れないための対策としては「お手入れ」でも書いたとおりしっかりと水分取りを行うこと、直射日光に当たるところは避け、なるべく温度変化が少ない常温で保管することを心がけましょう。

クラリネットの買取相場

クラリネットを使わなくなった際や買い替えた際は、中古楽器店に買い取ってもらうことをおすすめします。より高く買い取ってもらうためには、日頃のお手入れが重要になります。
ここでは、参考までに、クラリネットの買取価格の相場を紹介していきましょう。

  • YAMAHA/ヤマハ CUSTOM CX YCL-851II 35,000円 ~ 50,000円
  • Buffet Crampon/ビュッフェ クランポン R-13 SP 70,000円 ~ 100,000円

※お買取り額は製品仕様・動作・状態・付属品により前後いたします