楽器のメンテナンス マウスピースのお手入れ方法 | Reアールイー


楽器のメンテナンス マウスピースのお手入れ方法

マウスピースは管楽器で最も重要な部分で、マウスピースがないと楽器を吹くことが出来ません。また、少しでも欠けた所があると音を出せなくなってしまいます。そのため、マウスピースは楽器と同じように日頃からお手入れをすることが大切です。
マウスピースと一口に言っても、木管楽器と金管楽器では仕組みが異なるため、お手入れの方法が違います。
今回は、木管楽器、金管楽器のマウスピースのお手入れ方法について説明しようと思います。

楽器のメンテナンス マウスピースのお手入れ方法

クラリネット、サックス 木管楽器のマウスピースのお手入れ方法、汚れの落とし方

木管楽器でマウスピースを使う楽器と言えば、クラリネットやサックスが挙げられますが、いずれもシングルリードを使います。今回は、シングルリードを使用するマウスピースのお手入れ方法について説明します。

<演奏後のお手入れ>
木管楽器のマウスピースの多くは合成樹脂とコルクでできており、演奏していると水分や手垢、唇の跡、ホコリなどの汚れが付着します。演奏の後は必ずリードとリガチャー(リードをマウスピースに取り付け、締め付けるための金具)を外し、クリーニングスワブ(紐のついたクロス)を使ってマウスピースの内部にある水分を拭き取ってください。
小さな部位ですので、水洗いしたいと思う方もいるかもしれませんが、コルクは水をつけるとカビが発生する可能性がありますので、水洗いは絶対にNG。

<週1回のお手入れ>
リガチャーを始めとする細かい部分をポリシングガーゼを使って掃除します。またリガチャーのねじの部分のすべりを週に1回確認し、必要に応じてオイルを差したり、汚れを拭き取ります。

トランペットなど金管楽器のマウスピースのお手入れ方法

トランペットなど金管楽器のマウスピースは金属で出来ており、お手入れ方法としては、汚れを拭き取ることから水洗いまで様々なものがあります。
お手入れを行う際に最も気をつけなければならないのが、マウスピースにダメージを与えないこと。特にリム(唇に触れる部分)が欠けてしまったり、シャンク(本体との接合部分)が曲がってしまうと使い物にならなくなりますので、細心の注意を払いましょう。

<演奏後のお手入れ>
演奏後は水洗いをして水分を拭き取ります。
金管楽器用のマウスピーススワブをもっている場合は、毎回拭き取ることでマウスピース内部に汚れが溜まることはありません。

<必要に応じてお手入れ>
・マウスピースブラシで汚れを取る
マウスピース内部に付着した汚れを取り除くために、必要に応じてマウスピースブラシを使用して水洗いを行います。
マウスピースを水あるいはぬるま湯で濡らし、マウスピースブラシを使って「バックボア」と言われる内部の汚れを落とします。「ブラスソープ」という楽器専用の洗剤を使うと、より効果的です。

・硫化部分をシルバーポリッシュで磨く
マウスピースを使い込んでいくと、変色してしまう場合があります。これは空気中にある硫黄が付着し、いわゆる「硫化」を起こしているだけですので、放っておいても演奏に影響はありません。
しかし、なんだか汚れているように見えて気になりますよね。元の色に戻したい場合は、楽器専用のシルバーポリッシュ(磨き粉)を使用して磨くことで、硫化した部分を削り取ることができます。シルバーポリッシュ使用後は、ブラスソープを使って全体をくまなく洗い、水分をキレイに拭き取ってください。