レトロ機材で写真を楽しむ 大判カメラの魅力 | Reアールイー


レトロ機材で写真を楽しむ 大判カメラの魅力

大判カメラとはフィルムカメラの中でも、4×5インチ(102×127mm)以上のカットフィルムを使用するカメラのこと。画質をとことん重視したカメラです。
ほとんどの作業を手動で行う必要がある上、見た目も美しい木材を使った高級オーディオのような嗜好性があり、一部の愛好家では現在でも人気が高いカメラです。

レトロ機材で写真を楽しむ 大判カメラの魅力

大判カメラとはどんなカメラ?

大判カメラとはその名のとおり、とても大きいフィルムを使って撮影するカメラのことをいいます。あまりにフィルムが大きすぎるので、私たちが普段使っているフィルムとは全く違い、1枚1枚フィルムをセットして撮影するスタイルとなります。

大判カメラの最大の魅力は、何といってもその解像力。大判カメラで代表的な4×5サイズは、一般的に使う35mm判フィルムとでは面積比で約14倍、8×10サイズでは実に54倍もの差があります。また立体的な建築写真などを垂直に撮影できるアオリ撮影が容易にできるのも、大判カメラの大きな特長の1つです。

大判カメラはハイテク機器が使われている現代のカメラに比べると、とてもシンプルで原始的な造りです。中身はスカスカで、「こんなので写真が撮れるの?」と思ってしまう人も。しかし、写真が写る仕組みや構造などが体で覚えられ、写真を撮っているという実感が強いので、大判カメラはやめられないという愛好家も多いようです。

大判カメラのフィルムは1枚で1回

カメラのフィルムといえば、12枚撮りや24枚撮りなど、一度セットすると複数毎撮影できるのが当たり前となっています。

しかし、大判カメラはそのフィルムの大きさから1回の撮影ごとに1枚のフィルムをセットして撮影をします。フィルムは薄いシート状になっているので、それをフィルムフォルダーと呼ばれる枠に暗室でセットします。

フィルムの大きさは4×5インチが一般的ですが、5×7インチや、8×10インチなどがあります。いずれもカメラによって記録される大きさが違いますが、8×10インチともなるとノートくらいの大きさのフィルムですから、カメラ自体もとても大きいサイズになります。

大判カメラの使い方

大判カメラは普通のカメラと違い、とても大型なので三脚に取り付けて撮影します。大判カメラを構成するのは、主にレンズ、蛇腹、フィルムを挿入するガラスの3つ。絞りやシャッター速度を決める機構は、すべてレンズについています。

大判カメラで撮影するときは、まず被写体にカメラを向け、構図を決めます。そしてフィルムをセットする前に、露出やピント合わせを先に行います。絞りとシャッター速度を決める露出計はレトロな大判カメラにはついていませんので、露出計を別に用意します。露出計を基準にして絞りとシャッター速度を決めたら、ガラス面に写る像をルーペで見ながらピント合わせを行います。そのときに見える像は、上下左右が180度反転します。ガラスに写る像は周りが明るいと見えないので、これらの確認は暗幕の中で行います。

よく明治時代のドラマや映画のワンシーンで写真を撮る際、カメラマンが大きなカメラの暗幕に入り込んでいるシーンを見たことがありませんか。あれは大判カメラを使って撮影するときには、念入りにピントを合わせなければならないためです。
ピント合わせが終わったら、ガラス面にフィルムをセットし、シャッターを切って撮影完了です。

写真を撮っている感がたまらない!大判カメラの魅力

大判カメラを使って撮影していると、まるで自分でカメラを作って撮影しているような気持ちになります。また一部のメーカーでは、木目調の高級大判カメラも発売されていましたので、撮る楽しみだけでなくカメラを眺めて飾る楽しみもあるのです。デジタルカメラとは違い、1つ1つの作業を行いながら撮影を行うと、写真を撮っているという感覚を体で感じることができるので、カメラ好きであればいつかはやってみたいと憧れるカメラでもあります。

レトロなデザインでインテリアにもなる大判カメラは、愛好家も多く、今でも非常に人気があります。もしご自宅に使っていない大判カメラがあれば、アキバ流通では買取を行っていますのでぜひご連絡ください。